紅に染まる世界
□7.
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京子が病室に入ると、入れ替わるようにツナが出て来た。
「何でお兄さんがやられてんの?!一体どーなってんのー?!」
「パニクってんのはツナだけじゃねーけどな」
「…ツナ、落ち着け。周りをよく見てみろ」
「え?な…っ、病院に並中生ばかりー?!」
ツナが叫ぶと、並中の制服を着た男が近づいてきた。
「おおダメツナ。大変なことになってんな!」
「どーしたの?誰かのお見舞い?」
「あぁ。部活のセンパイ・持田さんが襲われた」
「えぇ?!剣道部の持田センパイも?!」
男の話によると、並中生が無差別に襲われるようになったとか。
しかも、強いヤツばかり。
…許せない。
ボンゴレ10代目の正体が分からないからって、無差別に人を襲うなんて。
考え込んでいると、不意に頭を抑えつけられた。
「何するんだ」
「風紀委員副委員長の草壁さんだ」
不快に思いながらも、あたしはそのまま草壁達の会話に聞き入った。
「では、委員長の姿が見えないのだな」
「ええ。いつものようにおそらく敵の尻尾を掴んだかと。これで犯人側の壊滅は時間の問題です」
…へぇ。
思ったより仕事が早いんだ、雲雀恭弥。
でも、ヤツらは…骸は。
アンタの手に負えるようなヤツじゃない。