紅に染まる世界

□2.
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黒曜ランド


「六道骸、此処に居るのは分かってんだぜ!」
「さっさと出て来やがれぇ!!」



「外が騒がしいな」
「黒曜中の連中が来てるんだ。どうする、ランチア」
「あんな弱そうなヤツら、オレ一人で充分だびょん」
「…待て。骸に言われただろう。俺達は此処で待機だ」
「フン、つまんねー」
「…」

柿本千種は静かに二人から離れて、窓から空を見上げた。
彼が思うのは、一人の少女のこと。


(一体何処に居るんだ。何故、オレ達から離れた)


「何をしている、千種」
「…別に」
「柿ピー、緊張してるん?久しぶりの喧嘩らからドキドキして…」
「違う。ただ、めんどいから…早く済ませたいだけ」


(めんどいのは本当。でも、それ以上にあの子のことが気になってる)


溜息を一つ吐いて、千種はランチアの横にスタンバイした。


次の瞬間。
黒曜中の制服を着た集団が部屋になだれ込んで来た。
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