紅に染まる世界
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「ちー君。あたし達、死んじゃうのかな」
「大丈夫だよ、きっと死なない」
「どうしてそんなこと分かるの？」
「…勘」
「勘かよ！柿ピーの勘は当てにならないから、信じちゃらめびょん」
「犬、あんまり騒ぐと…」
「お前、よっぽど実験が好きらしいなぁ。ほら、こっち来いよ」
「ち、違うびょん！オレは、もうあんなの…」
「つべこべ言わずに来いって言ってんだよ！」
目の前で行われる、おぞましい人体実験。
少女は耐えきれず目を閉じて耳を塞いだ。
「大丈夫、悠。きみだけは死なせない。オレ達が守るよ」
千種は少女の震える身体を抱きしめて、呟いた。
紅に染まる世界