月と七人の王子様

□T おいでませREBORN世界
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「晴、雲、霧、嵐、雷、雨…大空」
「なーにぶつぶつ言ってンの」
「あ、華奈」


大学の講堂。
一番後ろの、端っこの席。
定位置に座る親友・高橋凛を呆れた目で見やった。

「いやぁ、次のヒロインの属性どうしようかと思ってさ。雪はゲームで出て来たから、やっぱり風かな」
「ヒロイン…って、あぁ。同人誌か」
「同人誌違ーう!サイトの夢小説」
「…違いが分からん」

マジメな顔して言うあたしに、凛は溜息を吐いた。

「しょうがない、今からあたしが講義してやろう」
「要らん。それよりも、支度出来た?早く行かないとサークル遅れるよ」
「あ、そうだった!」

凛は急いで教科書やらペンケースをバッグに突っ込んだ。

「よし、行こう!行きながら属性も考えようよ」
「いや、別にあたしは関係無いし」
「一緒に考えてよー。華奈とあたしの仲じゃない」
「どんな仲だ、気持ち悪い」
「酷っ!」

そんな会話をしながら校舎を出る。
ふと空を見ると、なんだか雲行が怪しい。
降るのかなー。
今日、傘持って来てないんだけど。
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