紅蓮
□十四章
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私達は、近くの茶店の縁台に腰を下ろした。
「今日はね、あなた達のことを詳しく聞かせてもらいたいんだけど」
「詳しく、って…」
「あなた、京の生まれじゃないでしょ?なのに、どうして此処に居るのかなって」
それに…と、お千ちゃんが真面目な顔になった。
「女の子のあなた達が、何で新選組に居るのかってことも」
「それは…」
千鶴ちゃんが、ちらっと私を見る。
どこまで話していいのか迷ってるみたいだ。
「何か悩みがあるんでしょ?そういう顔してるわ。よかったら話してみて。相談に乗れることがあるかもしれないし」
お千ちゃんの優しい言い方に促されて、千鶴ちゃんがぽつり話し始めた。
うーん…。
私、此処に居てもいいんだろうか。