01/22の日記

21:31
桜の記憶 なくなくカットされた場面
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陰陽師物語
02 桜の記憶

下書きでは書いたけど、構成を見直した結果、なくなくカットされた最後の場面。




 ある日。部屋の空気を入れ換えようと、神也は窓を開ける。
 すると、一枚のハガキが部屋に滑り込むように入って来た。
 宛先も差出人も書いていない。
 裏面を見ようとハガキに触れた瞬間、頭の中に誰かの記憶が流れ込んで来た。

『桜姫。君は、桜という名なだけあって、この桜にそっくりだね』

 気高く見えて、儚く脆い。
 触れれば壊れてしまいそうで、なのにどの花よりも綺麗に咲いている。

『人一倍頑張る君は、とても綺麗だよ』

『ーーありがとう』

 ありがとう。
 陰陽師様ーー。

 裏面を見ると、見事な桜の木が描かれていた。






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