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□五教科擬人化
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『微熱』

「36度9分、微熱だね。暫く寝てたら?」

体温計を見ながら、瑛(アキラ)は言う。
社会の勉強のし過ぎで、微熱を出した史津(シヅ)は、「一生の不覚」と呟き、ベッドに横になった。

「勉強頑張りすぎなんだよ、史津は。」

「社会は、日々変わってるんだ。勉強しないと、世間に追い付けないよ。
歴史も変わってるし。」

「そうだけど……。あっ、タオル湿らせて来るね。」

タオルを濡らしに、瑛は洗面台へ向かう。
史津は息を吐いた後、目を閉じた。

少しして、額に冷たいタオルが乗せられる。
冷たくて気持ちいいなと思いながら、史津は何のタオルを使ったのか確認する為、額から取る。

目に入ったのは、洗濯機の濡れた箇所を拭く雑巾だった。

「瑛……。」

「何?史津ー。」

勉強をしていた瑛が顔を上げ、史津を見る。
史津は雑巾を差し出しながら、口を開いた。

「これ、雑巾。」

「え!?」

「今、取り替えて来るー。」と言って、瑛は再度タオルを濡らしに行く。
史津は「慣れないことはさせるもんじゃない。」と、静かに口にした。




end
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