本棚
□死期檻々
20ページ/109ページ
シャーラ+レモン+ミザリー
食堂にて
レモン「あっ。シャーラがまた何か作ってる」
シャーラ「柏もちの試作です。味見お願いしてもいいですか?」
ミザリー「もっちろんです!」
レモン「でも、何で柏もち?」
「もうすぐ、こどもの日……男の子の日ですからねえ」
ミザリー「つまり……?」
レモン「お幸せにどうぞ」
1150+5500
お昼休み
1150「(真剣な眼差しで本を読んでいる)」
5500「なーに見てるの?」
「効率よく、火を起こす為の本でしゅ」
「なに?放火でもする気?重罪だよー」
「違う。木曜日になると大浴場で騒ぎが起こるから、…………一発で黙らせる方法を探してるでしゅ」
「すいませんでしたー」
シャーラ+ラズ+カフェオレ
食堂にて
(日勤休憩中)
ラズ「何を作ってるんだ?」
シャーラ「柏もちですよー。もうすぐこどもの日なので、男性看守さんたちの差し入れにと」
カフェ「シャーラは器用だなあ」
「さすが女神、やることが違う」
シャーラ+ラズ+カフェオレ その2
カフェ「……右のパックと左のパック、入ってる量が違うようだが?」
シャーラ「多目に入ってるのがフォークさん専用の柏もちです」
カフェ「さすが女神」
ラズ「やることが違う」
「お二人は、マーガさんやアオさんに何かしないんですか?」
「…………!」
「…………!」
カフェオレ+ラズ
人気のない通路にて
カフェ「く……っ。盲点だった」
ラズ「完全に油断していた。何も考えてない……」
カフェ「そもそも、誕生日にバレンタイン。プラス、付き合い始めた日や、ゆくゆくは結婚記念日もあるんだぞ。一年目ならともかく、二年目三年目はネタが切れてくるだろうに。さらに端午の節句も祝えと言うのか……!」
「お前……今日凄い饒舌だな」
「うっ、うるさい!」
「あと一つ、記念日忘れてる」
「な、何だ……?」
「父の日だ」
「…………!」
8369(ミロク)+9124+3705
ミロク「今日は美女と野獣を読み聞かせましょうか」
3505「うん!」
ミロク「では……昔々……」
(物陰から)9124「(じぃーー)」
3705「……!ひつじちゃん、一緒に聞く?」
9124「……!…………い、いいのです……?」
ミロク「もちろんよ。いらっしゃい」
「今日はお歌も教えてくれるんだって!一緒に歌おう?」
「ーーうんっ!」
セン(非番)+モリオン(夜勤前)
昼間の大浴場
セン「(……よし。誰もいないな)」周辺警戒中
「(今のうちに湯船で泳ぎの練習を…………。まずは水と友達になる所から……こんな日でもないと出来ないからなあ)」潜る練習開始
モリオン「おやっ、珍しく誰もいない?」
(湯船に潜ったままの)セン「(…………!人の気配!で、出なければ……いや隠れたままの方が……どっちだ……!)うぐっ!(しまった息のこと忘れてたっ!)」
モリオン「うん……?湯船から泡が……?」
セン「…………っ!げっふっ…………」
「え?誰か沈んでる……!おい、誰か!てか誰だ?誰かー!」
.