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□俺達と蜘蛛……本気で勘弁!
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「居た!蜘蛛だ!」

部屋の隅に居たコンポが言う。
彼の言う方を見ると、物の隅に隠れた蜘蛛が居た。
直径は10センチ程だろうか。
あまりにも突然現れたので、黒影は一歩身を引き、黒斗は彼の背後に隠れた。

蜘蛛はかさかさと動き、しろたんが乗っている青いかごの裏に隠れる。
その隣はテレビだ。

しろたんとテレビは大声で叫んだ。

「黒影!蜘蛛、蜘蛛がぁぁぁっ!」

「何!?俺が殺すのか!?やだよ!無理!」

「言ってる場合か!」

コンポが、自分のコードでその辺に置いてあった蠅叩きを巻く。
そして、コードを伸ばし黒影に渡した。

蠅叩きを受け取った黒影は、嫌々ながらも戦闘体勢に入る。
右手に蠅叩き、左手に蜘蛛撃退用の蜘蛛スプレー(千円もする)物。
背後に、黒斗。

「こ、これで、戦闘準備バ、バッチリだぜ。」

「こくえい、こえふるえてるよ。」

「うるせいやい!」

さあ、どこからでも掛かってこい、蜘蛛ヤロー。
今の俺なら負ける気がしないぜ、アーッハッハッハ!

黒影は蜘蛛スプレーを青いかごに向け、噴射する。
が、出て来る気配が無い。
右からも左からも噴射したが、効果は無かった。




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