携帯
□07
2ページ/2ページ
そして、マスターの財布に入れた。
「あー!旦那、何してるの!?」
「お小遣いだよ、お小遣い。」
「何で!?」
「家事を日頃から頑張ってるから。」
「旦那……、あんたって人は……。」
マスターに対して甘くないか?
洗い物から戻って来たマスターは、財布に入っている千円に気付く。
旦那が「小遣いだ。」と言うと、マスターは納得した顔をした。
マスターはその千円札をどう使うのか。
千円札を財布から出すと、三つ折りにし、貯金袋のお年玉袋に入れる。
旅行代に使われる千円になった。
(旦那ー、俺も千円欲しいよー。)
(そんな大金、携帯が何に使うんだよ。)