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「え?」
「ますたー、ほんとうにきづいてないの?」
「てか、旦那。マスターに昔何があったか知らないだろう。」
昔のあれが原因で、マスターは人の顔色を伺い、機嫌を取り、自分の感情を押し殺して生きてきた。
旦那に出会うまで、ずっと。
昔のあれとは、何時の時代も絶えないあれ。
小、中と受けた、イジメだ。
小学校の時は半年位で収まったが、中学の時は三年間続いた。
一番酷かったのは、一年の時。
クラスだけでなく、学年中に狙われた。
小学校の同級生も三分の二が敵側になった。
彼奴の触った物は汚い。
菌が移る、腐る。
人の物に触るな。
幽霊みたい。
顔が気持ち悪い。
整形すれば良いのに。
主に言葉によるイジメ。
無視ではなく、皆突っかかって来た。
そのせいで、マスターの親友は自分を傷つけた。
周りは何もしてくれない。
敵だらけ。
ある日、席替えをした。
班長は担任が黒板に印を書いた座席の人。
マスターには印は付いていなかった。
が、翌週。
何故かマスターが班長だと責められた。
挙げ句、担任まで班長だと言ってきた。
前の班の班長が、マスターの席だったから。
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