倉庫

□携帯擬人化
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『マスターと家出PART2』

棚の中から自分の通帳とカード、ありったけの洋服を鞄に詰めて、マスターは着々と出掛ける準備を進める。

俺はと言うと、マスターに充電器を取り付けられ、充電をしていた。

「マスター、どこ行くんだよー?」

「どっか。ほら、行くよ。」

充電器を抜き、マスターに引きずられるまま、家を出る。
扱いがいつも以上に悪い。
この時ばかり、友達の家に泊まっている旦那を恨んだ。

早く帰って来いよ、ちくしょー。
旦那のバカやろう。

マスターは駅に向かい、電車に乗る。

電車に揺られる事、数時間。
旦那のマスターが初めて一緒に来た映画館に来た。

「何で、映画館?」

マスター、映画でも見るのか?

それを問おうとした時、マスターが俺のマフラーをむんずと掴む。
映画館を後にし、次に向かった先はまた駅。

何度も何度も乗り換えをし、夜になる頃、着いた先は旦那と一緒に来た水族館とホテル。

俺をホテルを見上げながら、呆然とする。
ちょっと待て。
何だ、これ。
何、これ。

「マスター。」

「よし、次行こう。」

「もう、電車出てねーよ!」




end

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