Novel

□犬、でもそれでいい。
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いつもと同じ放課後、いつもと同じ帰り道、
いつもと同じ、クールで鉄火面で無愛想な昶の隣。
そんでもって、いつも似たような会話。
簡単に言えば…独り言になっちゃうような寂しい会話…。
俺って寂しい子!?
でも、黙って沈黙してるよりましだから、
一人で話し出す俺...やっぱ寂しい子じゃん…

「あっそうだ昶!今日、ウチにあs「イヤだ。」
「デッデジャブ!?」
「うるさい」
「うぅ…」

あぁ、切ない。俺全部セリフ言えないんだよな...
いつも昶の2文字以上10文字以内の回答にて、
俺のセリフはさえぎられるのだ。

「別にいいじゃん昶!昶だって暇だろ?」
「うるさい、黙れ」

おっ?7文字?「、」と入れると8文字。
はぁ、コレ結構傷つくんだよなぁ…
でも俺は諦めない!!

「昶ぁそんね硬いこと言うなよぉ。俺、暇じゃん」
「だから?」
「えっ?えっと…だから、遊ぼうぜ?」
「イヤだ」
「だからぁ、何でイヤなんだよぉ!」
「黙れ」
「…昶のケチ。」
「何か言ったか?」
「何も言ってないよーだ。」

はぁ、この調子じゃもう無理だな。
俺ってそんなにウゼェかな?
しばらく俺も黙ってみた。昶は話す気配もなく
そのまま別れる事になってしまった。

「じゃっじゃあな昶!」
「…。」




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