*本*FF*
□*昔話はおしまい
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「ザックス…」
「ん〜?何、クラウド」
ベッドに寝そべりながら隣で俺の髪を弄ってるザックスに話し掛け。
「俺たちが初めて出会ったときのこと覚えてるか?」
「あ〜…あれか?廊下でおまえを見掛けた俺が女だと思ってナンパしたらかわいいクラウドちゃんだった。ってやつか?」
懐かしみながら語るがその口調はどうも楽しんでるに近い。
そう、あれは俺が入社してからの話しだ。
1日目は半端なく疲れてあとは覚えてなかったが2日目の昼。飯を食べ終わり食堂から部屋へ戻る途中いきなり後ろから声をかけられた。
「なぁ、俺と遊ばない?」
「はぁ?」
振り向くと野性的なやつが立っていてニッと笑んできたが俺をまじまじと見て焦りだした。
「うわっ!待て、おまえ…まさか」
「!!なっ!!」
いきなり服捲くり上げられて見られた…。べつに見られてもいいが、さすがにあれはないだろと思った。
「男か!!」
「っ!!」
バシィッと頬を強くひっぱたき走って部屋へ戻り午後の訓練で射的だったため怨みを込めながら次々と真ん中を撃ちまくった。
夜シャワー浴びてベッドに寝そべり忘れかけた頃あいつが入ってきて謝ってきた。
それから何度か目撃されいつの間にかトモダチになった…。
「あんたあの時有り得ないことしたからな?」
「だ〜から、何度も謝っただろ?俺が土下座したりメシ奢ったりしてさ?クラウドすげー喜んで…」
「ない…だいたい、あんなことされてから変な噂が流れたんだからな」
「え?」
そう、あれからしばらくして同僚に言われたんだ…。
『クラウド、おまえソルジャーの誰かに童貞奪われたって?男同士でもデキんだな』
「はぁ?俺そっちの気ないんだけど?…だいたい、その噂デマだ」
『マジかよ!誰にも奪われてなかったんだな?!ついにオレにもチャンス?』
「…何を聞いていたんだあんた…俺はそっちの気ないって言ったんだ!!」
その噂が4日続いたような…元凶はまさに俺の隣で間抜けに口をぽかんと開けて俺を見ている馬鹿ザックスだったからな。
「クラウド…誰にもされてないんだよな?」
「…あんた…俺の話しっかり聞いてたのか?!誰にもされてないっ!!いい加減俺もキレるよ?」
ガシッとバスターソードを手にとりいかずちのマテリアを嵌め込む。
「うわぁっ!待て!!マジで待って!冗談だからっ!な?ほ、ほら今度すげーうまいチーズタルト買ってくるから!なっ?クラウド〜許して?」
「……本当だよな?」
「すっげーマジ本当だから!なっ?」