Story
□霊能力者ヒカリ‡上
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プロローグ
*いつもの世界*
それはある日の朝だった。春先…中学3年へと進学したばかりであった。
いつものような空、道、風…いつもと変わらぬすべてであった。
そして私達も何も変わらない学校生活に向かうはずであった。
「でさ、吉澤先生ったら」
いつものようにアカツキが冗談とともに、仲のよい6人は通学路を歩いていた。
「そんな怖い顔して俺を怒ってんのにズボンのチャックが開いてんだぜ」
そしてどわっと笑いがおきた。
「カッコ悪る〜!!」
トシキが腹抱えたまま苦しそうに言った。
「おい、アカツキ…」
一方真面目なリョウは一人先生の味方につく。
「先生に失礼だろ…」
「まったく、相変わらず考え方が堅いんだから」
アカツキはやれやれといった感じて首をふる。
「でさぁ、どんなことして先生に叱られたの?」
ヒカリと問いにアカツキはすぐに答えた。
「女子更衣室の隠し撮り」
「ちょっと!!」
途端に女子3人からの罵声がアカツキに飛んだ。しかしかれは懲りずに続ける。
「確かミナのパンツはピンクだったよなー♪」
「はぁ!?ってめ、殺す」
若干頬に赤がさしかかったミナがアカツキに蹴りかかった。
「「あははは!!」」
笑い声だけが朝の道に響いた。
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