マジック☆ルナナルト
□1st POP:Magical crystal
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モゴモゴと動かして居た口が止まってナルトが口の中のモノを飲み込んだ。
「美味しい〜っ!こんなに美味しいご馳走食べた事ないってばょ!!」
ぽやんと顔を綻ばせて満面の笑みを浮かべるナルト。
普通に何所でも売ってる様なインスタント麺をご馳走とか言う奴初めて見た。
本当に旨そうに味噌ラーメンを数分で間食すると、ナルトはニコリと笑って手を合わせた。
「ご馳走様だってばょ!」
「此で腹の足しになったか?」
「うん、充電完了!何時でも魔法使えるってば。笑」
そう言って犬の尻尾みたいにパタパタと動かす翼は何時の間にか純白になって居る。
まぁ、此でナルトの腹が太るならキスの必要もない。
「いや、いやいやいや。どっちにしろ意味ねぇだろ?七色クリスタルが出来なきゃ俺は一生コイツと一緒って事だろ…?ι」
最早絶望。
俺はゴンッとテーブルに頭を落とした。
そもそも何で俺な訳?
確かにコイツ童顔でゴツイ男より断然マシだけど、どう考えたっておかしいだろ。
「お前、他当たってくれょ…。」
唸りながら口にするとナルトは不思議そうに目を丸くする。
「別に良いけどその刻印一生消えないってばょ?それにもし他の誰かが鎖介の代わりに七色クリスタルを作ったら―――…」
「作ったら?」
「副作用で形態変化、最終的に鎖介はナマコになるってばょ!!」
「海鼠!?ι」
海鼠ってアレか?
あの海の底にいる得体の知れない黒い塊の事か?
俺は勝手に変な魔法使いに魔法を掛けられたが最後、最終形態が海鼠の運命なのか!?
「それマジかょ…?ι」
「鎖介が七色クリスタル作ってくれたら刻印が勝手に消えてくれるってばょ。俺がその刻印消してあげても良いけど、相等な魔力が必要で最低4色のクリスタルがないと消えないし、失敗したら一生消えなくなってしゃもじになるんだってばょ。」
「どうする?」と訊いて来るナルトに返す返事がない。
海鼠になるか杓文字になるか…
人生で一番最大最悪最低な究極の選択を選べる訳がない!!