企画物部屋
□明るい地下室
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「智くん。」
来た。
逃げてたのにとうとう捕まった。
絶対来ると思ってたんだ。
しかもどうしよう、この人半笑い。
「俺はそんなつもりないからね。」
「いいじゃん。ちょっとくらい。」
何がいいんだよ。
絶対に嫌だめんどくさい。
それにちょっとOKしたらそのままズルズルと続きそうな気がする、いや続く。
「1回だけでいいから、してよ。」
その1回がダメなんだって。
「翔くんが1回で諦めるとは思えない。」
「諦めるから。」
絶対嘘だ。
嘘に決まってる。
そう言って1回でスッパリ諦めたことは殆ど無い。
「断る。」
無理なものは無理。
というか、そんな時間があるなら昼寝したい。
色々する事あるから、って智くんは行っちゃった。
い…いけず。
だけど、諦めない。
彼だって1回やってみたらハマってくれると思うんだけどな。
あ、そっか。
させちゃえばいいんだ。
帰ってから仕度をして、智くんの家へ向かった。