気象

□昔取った杵柄
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あれヤバいんじゃね?
喧嘩だな。





智くんとニノがと喧嘩した。
正しくは智くんにニノが怒られただけ。
厳密にはニノがそう感じているだけであの人はちっとも怒ってなんかいない。

「でね、聞いてくださいよ翔ちゃん。」

「聞いてるよ。」

愚痴も言いたいことも本人に言ったらいいじゃん。
なんてまぁ、今は聞いてくれそうにないから聞き流す程度に聞く。
これ、智くんの真似。

「文句あんなら言ってくれりゃあいいのに、何も言わないんだから。」

そっくりそのまま返したいのを我慢した上に笑いも堪えた俺、褒めてやりたい。

「それでいきなり怒るんだから、何なの訳わかんない。」

「あ、そう。わかんないのね。」

「え、分かるの?」

「いや、別に。」

「はぁ、アナタに聞いたところで解決するなんて思ってなかったけど…あーあ。」

おーい、それは余りにも失礼じゃないかなぁ。
相葉ちゃんの気持ちがちょっと分かったかも。
助けを求めて周りを見渡せば相葉ちゃんはゲームをしていて、松潤と何か話してた智くんにスマイルを戴いた。
故意なのか無意識なのか、多分故意だけど。

「最近よく一緒に居るよね。リーダーと潤くん。」

「……。」

そうでもないと否定しようか迷って、結構時間食ったからやめた。
一日くらいなら自分で考えて貰って、明日の朝、様子聞いてみよう。
これ以上はごめんだ。

「ごめんニノ、これから用事あるんだ。お先っ!」

「え?」

「お疲れ様〜っ!」

いつの間にか智くんは居ないし、三人を残して楽屋を出た。
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