気象

□細かい話
1ページ/6ページ

収録が終わって誰より先に楽屋へ戻る。
ソファに座って雑誌を読んでいたら翔くんがやってきた。
いつも挨拶やら何やらで遅くなる彼にしては珍しい。
今日は頑張り過ぎていたように見えたけど、頑張り過ぎて、簡単に言うとやっちゃった訳だ。

「智くん、隣いい?」

「どうぞ。」

三人掛けの真ん中に移動して場所を空けた。
にもかかわらず翔くんはソファの横から乗って来て、そのまま俺の右肩に、ポフン、と頭を乗せた。

「その体勢、辛くない?」

「んー。いい。」

何がいいのか分からないけど、といってもこの現状に察しは着くんだけどね。

「寝る?」

「少し。」

正座のまま寝るなんて、結構器用だな。
なんて考えていたらうとうとしてきた様子なので起こさないように静かに雑誌を読み続ける。



「お疲れ様ー。」

「しーっ。」

次に入って来たのはニノ。
直ぐさま現状把握したらしく軽く微笑み、小さく溜め息をついた。

「お疲れ様。」

「翔さん、寝てんの?」

「多分ね。」

「ふーん。」

少し面白くなさそうな表情を浮かべてニノが寄って来た。
いつもなら楽屋に二番乗りするのはニノで、二人ではしゃぐ所だ。

「反対側頂きっ!」

予想はしていたけど、ソファの反対側に乗ってきて左肩に顎を乗せた。
翔くんと違って正面から向かい合ってピッタリ引っ付いている感じだ。
雑誌を読むのに邪魔にはならないからまぁいいか。



「お疲れ様ーっ。」

「お疲れ様です。」

「しーっ。」

何を話ながら来たのか、相葉ちゃんと松潤は楽しそう。

「お疲れ様。相葉ちゃん、二人寝てるから静かにねー。」

釘を刺すと相葉ちゃんは面白楽しいテンションを維持したい為にか、思案し始めた。
いつもはおバカキャラを演っているが結構難しい場面でも上手く纏める。
今回はどうするのかな。
なんて考えていると相葉ちゃんは座り込んで左足に腕を乗せてちらっと顔を向けてきた。

「皆で昼寝したらいいじゃんね。松潤もおいでよ。」

って、右足を叩く。
拒否するつもりはないけど拒否権無し。
もちろん潤にも拒否権無し。
すぐに眠気がやってきたらしく相葉ちゃんはうとうとしている。



潤は少し躊躇していたようだが、三人が眠っているからか近くへ寄って来た。

「動けねぇし、空いてるから来たら?」

「うん。…ちゃんと起こしてよ?」

「覚えてたらな。」



そしてとうとう四人とも人をクッションにして仮眠を取り始めた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ