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□鋼錬*劇場版後の話。(PCサイトから転載)
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「あ〜暑いなまったく…なんでこんなに暑いんだ?!」

兄さんが手で仰ぎながら言った。

「しょうがないよ。残暑とはいえ、まだ夏なんだから」

ハイデリヒさんが台所でガサゴソしながら兄さんに正論を述べた。

「でもよ〜…」

「ハイデリヒさん何やってるの?」

「ん?ちょ〜っと待っててね〜今できるから」

「「??」」

ハイデリヒさんの言葉に兄さんと僕は首をかしげた。

なにを待つんだろう??

「はい。お待たせ〜!」

それは夏にはこれ!というやつで、、、

でもいつの間に…

「わ〜これ作ってたんですか?!おいしそう…」

そこに出たのは、カキ氷!

「右がいちごで真ん中がメロンで左が宇治金時。どれがいい?」

「どれがって…なぁ、左のつぶつぶが乗ってるこれ本当に食いもんか?!」

「うん。結構美味しいだから!」

僕が思っていたことと同じことを兄さんも言ってる…

兄さんが言うのは無理もない。

だって、それだけがなんだか異様な感じなんだもん。

「これ結構美味しいのに…みんな食べないなら僕が食べようかな〜…」

「そんなに美味しいのか?!」

兄さんに同意。

「そんなに気になるならエドワードが食べる?」

「えっ…オレ?!」

「何事にも挑戦だよ!」

「よっよし。それじゃぁこれは俺が食う」

それじゃぁ僕は…

「それじゃぁ僕、この緑ので…」

「うん。じゃぁ僕はいちごだね♪」

「「「それじゃぁ、頂きます」」」

 

パク

 

「不思議な味だ…なんとも憎めない味…(意味不明)」

「美味しいですv」

「やっぱり夏はこれだよね〜」

皆口々に言う。

兄さんなんか、一口食べては首をかしげ、を繰り返している。

そのたびに微妙な感じの顔をしている。

「どうしたの兄さん」

「アルも食べてみるか?」

そう言って、僕の器の中に一口分入れた。

僕はそれをすくって食べた。

「美味しいじゃない!」

何処が微妙なのか僕には分からなかった。

「エドワード、身の前にある白いの掛けてみたら?」

「これなんだ?」

「練乳。甘くなるよ〜。でも入れすぎはよくないから程よく入れるのが僕のお勧め!」

それを聞いたら、兄さんを早速入れた。

「分かった!兄さん甘くないから物足りなかったの?!」

「ばっ馬鹿うるせぇ!」

兄さんは少し赤くなってムキになって反論してきた。

図星のようです!!

さすが僕!

でも、一番すごいのは、それに始めに気付いたハイデリヒさんです!

「兄さん美味しい?」

「おう。さっきよりはおいしい。」

兄さん、さっきより“は”ってなに?!

ハイデリヒさんに失礼でしょう!!

「美味しいって言ってもらえて良かったよ〜」

ハイデリヒさんは気にもせずに喜んでる。

なんて心が狭いんだろう…僕…

「アル君どうしたの?」

「えっ?うんん。なんでもないよ〜」

「そう?」

「うん…」

ああ…僕が考え事なってしてるからハイデリヒさんが心配しちゃったよー;;

う゛ぅ゛…

「?!」

不意に、誰かが頭に触れてきた。

びっくりして顔を上げると、そこにはハイデリヒさんの顔。

「わぁぁっっ!!」

ハイデリヒさんのドアップッ!!

「ほんとにどうしたの?おなかでも痛くなった?」

ひぃー…覗き込まないで〜…

にっ兄さん…

そう思って兄さんをチラリと見る。

 

ガツガツモリモリ

 

ダメだ…話になんない…;;

 

「大丈夫です!どうもないです!きれいです!」

「?何が?」

はっ!!

(あわわわわわ)

どうしよう…

とっとりあえず…

「食べましょう!!ねぇ!兄さん!ハイデリヒさん!冷たくってキーンってして美味しいですもんね!!」

「んっあ?ご馳走様でした〜」

食べちゃったー…;;

僕が慌ててる間に…

くそう!

 

ガツガツ

 

「あっ!アル君そんなに早く食べちゃほんとにお腹いたくなっちゃうよっ!」

やけだ〜〜!!

 

「「ご馳走様でした!」」

僕とハイデリヒさんは何故だか一緒に食べ終わった。

「「う〜ん…」」

僕と兄さんは二人して気分が悪くなった。

やっぱり早食いはするものじゃない。

それが、今日一番思い知った一日でした…

 

 

余談(じゃないかも…)

僕と兄さんは二人して寝込み、ハイデリヒさんはそんな二人を馬鹿と言い放って看病しましたとさ。



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カキ氷がヨーロッパ(?)にあるのかとか、エドとアルはカキ氷を知っているのかとか、

宇治金時は日本だけにしかないんじゃないのかとか、細かいことは気にしないでください!!

所詮書いてるやつは日本人なんで…;;

 

2005/08/26/(金)昼UP
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