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□※番外編
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気持ちも行動も意味不明
だけどもう手離せない






1,5






初めてこんなにも想い焦がれた相手とをした。
何故こうなったのか、何故あんな事を言ってきたのかは今でも不明。

「土方さん、セックスしやしょう」

なんでこんなガキを、と何度自問自答したかは分からない。
それでも近藤とコイツの姉との約束や絆の為保護者に徹するよう心掛けていたつもりだ。
越えられない一線をいとも簡単に越えてきたコイツの意味が分からない。
ただ、我慢が出来なかった。
それを棚に上げ、良いのか、と尋ねた自分は質が悪い。

荒い息、熱い体、白い肌。
滑り落ちる柔らかい亜麻色の髪。
妄想で何度も見た光景が現実になった悦びと不安が交差する。

「あっ…あッ、土方、さんっ…!」

蘇芳色が隠れる長い睫毛。
辛さと憂いを帯びた顔。
これが今まで本当に誰の目に触れていないということだけで悦びに達してしまいそうなほど。

「総悟…」

愛してる、今夜だけで何度も呟きそうになるもただ一言放つことが出来なかった。
俺達の関係にそんな甘い言葉なんていらず、むしろこれだけ行動に出しているのだ、分かるだろうと思う。
そもそも同性を抱く趣味もなく、ただコイツだけは別で今まで抱いてきた女の誰よりも、綺麗で気持ちが良い。
愛してる、なんて言葉も初めて出掛かったぐらいだ。

「もっ…、あっン…!」

中を抉るように貪って、少しでも快感を得られるよう片手は総悟のを握り動かした。
その度に表情が変化するのが可愛い。
限界が近いようなので腰を緩やかに揺らしながら、手のスピードを早めた。

「アッで、出ちゃ…ぅッアァッ…!!」

一際高い声が鳴ると俺の手の中に白濁を吐き出し、目が虚ろに彷徨う。
あまりの愛らしさに頬に手を重ねて熱を確認した。
自分の手で導いた悦びと達した締め付けで俺も限界で、落ち着くのを待つ事なくそのまま体を足を握り直し体を進めた。

「あっあッ…ちょ、待って…ンンッ!」
「…悪いが待てねぇ」

何度も何度も本能のままに全てを打ち付ける。
悲鳴に似た総悟の声が何度も耳を支配するが、それに構っている余裕もなく。
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