FF駄文

□聖なる夜に、祝福を
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健気な少女に、胸が痛む。
それと同時に、女々しい自分に心底嫌気がさした。
それでも、中途半端な気持ちのまま、リディアの気持ちを利用するような真似はしたくない。

「…そうだな。…お前がはぐれると…俺はすごく困るからな…。」

だからせめて、俺はの部分を強調してそう告げた。
リディアはポッと頬を染め、くすぐったそうに笑いを零す。
すると――。

「…あっ…雪だ!」

空からハラハラと真っ白な雪が降り注ぎ、リディアがキラキラと目を輝かせた。

「ホワイトクリスマスだね!」

雪の中、心底楽しそうに…嬉しそうにリディアが笑う。
その姿が、あまりに綺麗で。

「わっ…!?」

思わず俺は、寄り添うようにリディアを僅かに引き寄せた。
腕にピッタリとくっつき、リディアが真っ赤になりながら俺の顔を見つめる。

「寒くなってきたからな…少しだけ、こうして歩いていいか…?」

「………うん……。」

俺がそう問いかけると、リディアは頬を赤くしたまま俺の腕に腕を絡めた。
今日一番の幸せそうな顔で――。

「…今年も、サンタさんからプレゼントもらっちゃった…。」

嬉しそうなリディアの囁きを聞いて、俺はソッとリディアの頭に頬を寄せた――。






「あら?エッジ?」

「え?あれ、ほんとだ。」

「うわ!?お、お前ら、こんなところで何やってんだよ!?」

「私達はリディアにプレゼント買いに来たのよ。」

「すごく楽しみにしてたみたいだからね。」

「…んだよ、せっかくデート出来るようにしてやったのによ、とんだ親バカだな。」

「……あら…それを言うなら、貴方はリディアバカじゃない?」

「せっかくのクリスマスなのに、リディアとカインを2人っきりにするぐらいだしね。」

「…あいつが一番いい顔を見せんのはカインといる時だからな。今日ぐらい、いーんじゃねーの。」

「…それで、プレゼント買いに来たってわけね。」

「サンタだーなんて言ってたから、な…。」

「ふふっ、結局僕達、リディアの笑った顔が見たいんだよね。」

「…否定はしねーよ。…ったく、かっこわりぃなぁ。」

「そう?今日のエッジ、いつもの数倍かっこいいわよ?」

「はいはい、ありがとよ。」

「それじゃ、仲良くプレゼントでも買いに行こうか。」

雑貨屋が立ち並ぶ通りでそんな会話を繰り広げ、3人は何をプレゼントするかを真剣に考え始めた。
大切な少女の、喜ぶ顔を見る為に――。


           Fin


両片思いカイリディをカイン視点で書いてみました^^…が。
カインがめちゃくちゃ女々しくてヘタレみたいになってすみません!!リディアの気持ちを知ってるカインやと、こんなんになっちゃって…;;
管理人的には、誠実な感じにしたかったんですが見事玉砕…(爆)
ううう…精進します;;
でも、いつも扱い酷いなエッジを少しはかっこよく書けた気がする(するだけ)んで、よかったと思います;;一応年長さんですからね^^
たまにはこんな役も有りかと^^
何だかグダグダでしたが、一応クリスマス話のつもりです;;
楽しんでいただけたら幸いです!
ではでは、読んでくださりありがとうございました!


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