緋語り

□『ある晴れた金曜日』
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 公園内に立てられた一見、ブタ小屋とも見間違える小屋の中で美女がたらこ唇の少年を押し倒し、少年の上へと跨っていた。


 美女の名は、ジャクリーン・マッスル。
 現宇宙超人委員会委員長イケメン・マッスルの妹であり、影の委員長とも囁かれている女性である。


「巨乳ちゃん、何してるの?」


 たらこ唇の少年は、上半身を浮かして、自分に跨るジャクリーンを見つめた。


「見て分かりませんこと、万太郎?」


 ジャクリーンは、万太郎と呼んだ少年の太い首から顎のラインを人差し指でなぞる。


「えっーと…」

 口を濁すこの万太郎と云う少年は、実を云えばかの有名なレジェンド、キン肉スグルの一人息子である。


 日本駐在超人として幾人もの悪行超人との闘いに勝利を収め、以前、行われた超人オリンピックでも第2位という好成績を修めた実力の持ち主である。

 
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