白夢語り-1

□『仮宿』
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 流れついた名も無き惑星で―










 一人の女に惹かれた。





 女は身重だったが、生気も感じられぬ程、弱っていた。





「あなた、だぁれ?」





『……………』





 普通であれば、感じる事は出来ても、視る事は出来ないはずの自分に、女は気が付いた。







 女の死期は足音を立て、近付く。








「…死神さん?なら、この子だけは助けて…?」









 己の命より、子の命を優先にする女の考えは、理解しがたい。








 気まぐれ―










 女の体内へと入りこみ、女の器官を刺激し、生気を与える。







 ついでに…








 女の死にかけた子を仮宿と定めた―







 『使い物』に成らなければ、廃棄すればよいのだから……。





 
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