天網恢々

紅之館 第三章
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操、春子と共に食堂へ入るともう他の皆は揃っていた。
そして春子と別れ、開いている席へと操と二人で座る。

目の前には様々な料理が並べられ、食欲をそそった。
料理は魚介類で纏められ、夏子が言っていたパンプキンスープもある。
このサラダも取れたてなのだろうか?

「「いただきます」」

操と感謝の意を込めて手を合わせ、食べ始めた。
料理は溜め息が出る程美味しい。

「すっごく美味しい!」

横で操が騒ぎ立てる。
全く。
食事ぐらい静かに出来ないのか。

周りを見てみると、皆一様に幸せそうな顔をして食べ進めていた。

因みに今私と操は扉側におり、長テーブルの真ん中辺りに座っている。
私の隣には何故か悠介が座っている。
何故か腹が立ったので足を踏ん付けてやった。
悠介は飛び上がって驚いたが、そんな事は誰も気に止めずに食事に夢中になっている。
やがて悠介はしょぼくれて食事に戻った。
その悠介の隣には純平、操の隣に夏帆がいる。

そして私達の向かい側の窓に背を向ける格好で座っているのが、厨房に近い方からヒロナ、由利、しおり、琴美、雄哉だ。

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