タイトル

□困ったお兄さん
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任務を完遂し、アレン君と一緒に教団に戻ってくると

「リナリィィィィィィ!!」

兄さんが泣きながら私に飛びついてくる

「お兄ちゃんに黙ってどこ行ってたの?」

私は、兄さんの背中を軽く叩き宥(なだ)める

「ごめんね、アレン君が心配で私も後を追いかけたの」

兄さんは安心したみたいだ
…と思いきや

「リナリー」
「どうしたの?兄さん」

兄さんは疑心暗鬼な表情でこう言った

「アレン君と付き合っているんじゃないだろうね?」

呆然と目を見開くリナリー

「何を言ってるの、兄さん!」

沈痛な面持ちで私を見る兄さん

「だってだって、大事なリナリーに悪い虫がついたら僕は!」

しまいには泣きだし始めた

「もう…兄さんたら」

リナリーはため息を吐いた

「兄さん。私の話をちゃんと聞いて」

兄さんは、泣きながら私の話を聞く

「アレン君とは付き合っていないわ」
「本当かい?リナリー!」
「本当よ、だから安心して」

兄さんは泣き止み、私を強く抱き締める

「え〜ん、よかった!リナリー!!」

安心した兄さんはまた泣きだした

今度は嬉し泣きなのだろうか

私は、そんな兄さんを優しく抱き締め返した



困ったお兄さん



(心配され過ぎるのも困ったものよね)


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