書物


□稽古
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「いろんなものがある!」


成親は辺りを見てはしゃいでいる。


昌親も同じ様に見回していたが、ふとある物が目につく。




「太裳、これ何に使うの?」


指を指して聞く。



「これは弓矢といって、矢を遠くに飛ばせることが出来ます。」
「ゆみや?じゃあ、隣にあるのは何?」
「こちらは剣ですね。どちらも戦う時にも使えます。」
「これを使ったら強くなれるんだ!」


いつの間にか近くにいた成親が言うと、


「僕もっ!」


と昌親も言い出す。




「何をしてるんだ?」


突然声がかかる。



「勾陳ですか。どうかしたのですか?」
「いや、蔵の戸が開いてるし声がするから来てみたんだ。」
「そうですか。」
「何を騒いでいたんだ?」
「お2人が武器を使いたいとおっしゃって…。」
「なるほど。どっちを使いたいんだ?」
「僕は剣!こっちの方がかっこいいもん!」
「僕は弓矢がいい!」
「そうか。」


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