書物
□稽古
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昌浩が生まれるずっと前、昌親と成親がまだ子供の頃の話。
「昌親様、おはようございます。」
「おはよう、太裳。」
「よく眠れましたか?」
「うん。良い夢を見たんだ。」
「それは良かったですね。もうすぐ朝ご飯が出来ますよ。」
「うん、分かった。」
そう言うと昌親はとことこ歩き出す。
その後を太裳は付いていく。
昌親と成親が小さい時は太裳や天一などの、面倒見の良い神将に見てもらっていた。
昌親はほとんど太裳の側にいたこともあり、今の昌親と太裳の話し方はよく似ている。
ある時、昌親と成親が遊んでいた。
ふと顔を上げて前を見る。
「昌親、あそこ行こう!」
「蔵?行ってもいいのかなぁ?」
「大丈夫ですよ。私達も行きますから。」
「本当?じゃ行こう!」
蔵の中で2人は辺りを見回す。
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