小説

□いつもどうりの日々って一番の幸せだよ。
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いつもどうりの鬼兵隊の朝、




いつもどうりの時間に、万斉はダラダラと目を覚ました。





「ん゙ー…………、………ん?」







だが、いつもの布団の筈が、今日はやけに重たい。部屋にある鏡で自分の姿を見る。と、そこには……






「わあぁぁぁぁぁっ!!」







いつもどうりの日々って一番の幸せだよ



















「………ぁ゙ぁ゙ー…。……うっせーな万斉のやろー……こんな朝からなんだってんだ。」



ここは鬼兵隊の頭、高杉晋助の寝室。






低血圧な高杉は、早朝から聞こえた万斉の叫び声に…………キレた。





「オイ万斉!!うっせーんだよっ!」



すぱーんっ!と万斉の寝室の障子を開く。




「大体朝っぱらから『いつもどうりのいつもどうりの』聞いてなぁ!…





「しっ!しんすけぇ……!」






……イライラしてるってのに今度はテメェか!ぜんっぜんいつもどうりじゃねぇじゃねーか!………って、」







高杉が見た、万斉の姿は…、















「何でテメェ……そんなにちっせーんだ?」





子どもでした。






















「……で、これはどういう事っすか?晋助様。」



「はぁ!?なんで俺だよ!?」



「まぁまぁ。それにしてもかわいーですねー。」



「ロリコンは黙るっす」




「ロリコンじゃない。フェミニストです。」



「こりゃぁ、あれだね。天人の薬のせいだねぃ…」



「原因何ざどうでもいい。どーやったら戻るんだよコレ。」






鬼兵隊のメンツで話し合っている中で、万斉は一人、自分の身体を触りまくっていた。






「………こんな体では仕事ができないでは無いか……」




「その心配は無いっすよ。万斉さんっ」



「へ?」



「テメェは治る間で休暇だ。そんな身体で船んなか歩かれても邪魔なだけだからなぁ。」








「あんたは、坂本さんに預かって貰うことになったのさ。」



「……え?」



「まぁ楽しんで来て下さいよ。あの方、喜ぶでしょうねー……」



「しみじみすんな。きもいっす」




「な…、ちょっ!」





「一応手加減する様言ってあるが…あいつ馬鹿だからな。くくっ。まぁ存分に遊ばれてこいや。(ワラ)」



「っ//!かっ……隠れるっ!」



「無駄っすよ。もう呼んだっす☆」





「……え」





どごぉぉぉぉんっ!





「!来たっす!」



また子がニコニコと笑いながらドアを開ける。




「バンザイくーん!」



「あっ!コラッ!万斉さんっ」




万斉はまた子の手からすり抜けて、船が激突したためできた、砂埃の中へ消えて行った。




「万斉さん…私がいるの忘れていないかねぇ?」



砂埃に目もくれず、(ってか目、無いから)


一方向へと向かって行く彼は、



「流石だなぁ、似蔵よぉ。」



「褒めてくれるたぁ、ありがたいね。」



「止めるでござるっ!似蔵どのっ!」




あっさり捕獲されました。





「おー。バンザイくんっ!めんこいのー!」



「さっ、坂本どの!やめてくだされっ!」

辰馬は万斉を抱っこする。



(多分)10才程度なので、背の高い辰馬に万斉は軽々と持ち上げられる。




「んー♪小さい万斉君もいーのぉー。」



「……おい。さっさと連れて帰れ。仕事の邪魔だ。」



「何じゃあ?晋助は冷たいのぉ。なぁ万斉くーん♪」



「放すでござるっ!……しっ、しんすけっ!」






「じゃ、いくぜよー?」









鬼兵隊の皆さんは、手を振って万斉と辰馬を見送った。





えんど?
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