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私ってば霧の守護者という大事な役目を担っているのに、普段はドジばかり!本当馬鹿!








「あっ…!」
「はひーっ!!」

べちゃっ!なんて間抜けな音とともに、体中に痛みが走った。
先ほど買った洋服やらアクセサリーやらが周辺に飛び散って……はぁ、また盛大に転んだものだ。今日、一体何度目だろうか…。
立ち上がる気力も失せる。

「だ、大丈夫ですか!?クロームちゃん!」

馬鹿みたい。せっかくのハルとのデートなのに…かっこ悪い…。

「うん…ごめん、ハル」
「気にしないでください!立てますか?痛くないですか?」
「う…ん、うん…」

ちょっと泣きそうな顔で手を差し伸べるハル。
こんな顔にさせたいんじゃない…

「まともに歩けない足なんていらないのにね…」
「へ…?」

ハルの手は借りずに立ち上がり、さっさと撒き散らした荷物を手に取った。
もう嫌…なんか泣きそう…

俯いてたら、ハルがギュッと手を握ってくれた。

「きっと疲れちゃったんですよ。近くの公園で休みましょう」
「………うん」

気を遣わせてしまう度につらい。
ハルの優しさが…痛い。










「わぁ〜!この公園、噴水があります!素敵ですー!」

公園に着くなり、はしゃいで噴水へと駆け寄るハル。でも何故だか肝心な水は噴き出していないみたいだ。
荷物を地面に置いて、2人で噴水に腰掛ける。

もうそろそろ日も暮れるせいか、辺りには人がいなかった。
溜められた水に光が反射して、きらきら綺麗…だけど何だか切なくなる…。ハルはその水面に指先を入れて物静かに楽しんでいる………ああそうだ、謝らないと…。


「…ハ…ル、」

「ごめん」と言いかけたところで、ハルは急に立ち上がった。

「ハル、今日はとってもとーっても楽しかったですよ!」

にっこりと笑顔でそう言ってくれた。

「ほんとに…?」
「ええ!だってクロームちゃんと一日中一緒に居られて、ハルは最高に幸せだったんですから!」

言いながら、勢いよくジャンプして先ほど座っていた部分に着地した。(あ、照れ隠し…)

高くなったハルを見上げる。
夕陽を背にして微笑む彼女はまるで天使。

…キレイ、ハル…。



「っ!!」
「はひー!?」

…一瞬、何が何だか分からなかった。
突然噴き出した大量の水、驚いて反り返るハル…


ハ ル が、 危 な い。

「ハルっ…!」

自分でもびっくり。
どんくさくていつもイライラさせる足が、腕が、全身が…、何よりも速く動いてハルを受け止めた。

ハルはいまだに何がどうなったのか分かってないみたいで、目をパチクリさせている。

「大丈夫…?ハル…」
「………」
「…?ハル…?」
「は…ひ…ハル今…クロームちゃんにお、お姫さま抱っこ…っ…!!」

みるみるうちに顔が赤くなっていくハル。

「顔がリンゴ…」
「おおお下ろしてくださいぃ!」
「…?」

言われるがままそっと下ろしてあげたら、すぐにそっぽを向かれてしまった。

「どうしたの…?」
「何でもないですー!」
「怒ってる…?」
「違います!」

じゃあ何…

「ク、クロームちゃんがっ…かっこ良かったんです!」
「へ…」

耳まで真っ赤っか。
あ、これってもしかして…








名誉挽回

出来たかも…?

(惚れ直した…?)
(はひー!何言ってるんですかぁ!)





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クロームはたまにカッコいい事してハルをときめかせとけばいい´`


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