お宝
□ココ依存症
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気付いたときにはもう遅かった。
「…ココさん？」
「っ……」
ぽろりと、赤くなった目から涙が零れ落ちる。
きっかけは些細な言い合いだった。
それで負けず嫌いなココが言い返してきて、俺も言い返した。
可愛くない文句を言うココにらしくなくムカついた俺が、一方的にココを怒鳴った。
その結果・唇を噛みながら聞いていたココが泣いた。
「…あーココ？」
「…」
顔を覗き込めば、反らされる。
……ちょっと傷付くなぁ。
「ココさん？」
「…どうせ僕は可愛くないし我侭だよ」
あちゃぁ……完全に怒ってんな。
ぷくぅと頬を膨らませる。
普段やらない子供っぽい仕草が可愛い。
……こんなときまでムラムラするのはどうだろうか？
「悪かったよココ。言い過ぎた」
「…」
「俺も悪いの棚に上げて怒ってさ。お前が怒んのもわかる」
「…」
「ココは（現在進行形で）可愛いし（俺にだけ）もっと我侭言って欲しい」
「…」
「…許してくんねぇか？」
ココは頑固なところがあるから、やっぱり許してくれないだろか？
「……てない」
「ん？」
「…僕のこと・嫌いになってない？」
そんなこと顔を真っ赤にしながら言うんじゃねぇよ！
可愛過ぎるだろ！
「んなわけねぇだろ！！！むしろココが俺のこと嫌いになられたら困る！」
「本当に？」
「マジで！本当！！」
「……じゃぁ許してあげる」
チュッとココが俺のでこにキスをする。
ふわりと笑うその顔が好きだ。
「ね、僕のこと好きだったらキスして？」
といって頬を指差すココを抱き寄せて、唇にキスを落とす。
其の侭俺はココを押し倒した。
ココ依存症
好きだから、喧嘩もする
リクエスト⇒泣いたココに慌てるトリコ