∞NovelA∞
□『秘密デート』
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『スクープ!DJ&ライター623の恋人は中学生!?』
「な……!」
オレが持ってきた週刊誌の見出しに、夏美ちゃんは驚愕の声を上げた
記事に添えられた写真には、この前二人で行ったゲーセンでガン・シューティングをするオレ達の姿が写っている
あの時は二人プレイでイイとこまで行ったもんだから、いつの間にかギャラリーが増えてて目立ってたんだよね
それに、制服で行ったのがマズかった
「睦実さん、どうしよう…」
「ん、しばらくは大人しくするしかないかな…ほとぼりが冷めるまで」
「そんな…」
夏美ちゃんが悲しそうな目でオレを見る
今日は、前から楽しみにしてた映画に行く予定だった
延期しようにも上映は今週で終わりだから、夏美ちゃんのショックはなおさらで
週刊誌を見つめたまま、しばらく黙っていたが
「でも…しょうがないですよね!睦実さん、芸能人だし」
沈んだ空気を振り払うように作る笑顔が痛い
「夏美ちゃん…」
二人で外にいる時のマスコミには注意してるのに、ゲームに夢中で気づかなかったなんて…
下手すると、夏美ちゃんにまで彼らの手が伸びるかもしれない
いや、それだけは絶対させない――
「何だい?めずらしく暗いじゃねーか、クックッ」