∞NovelA∞
□『放課後の日直』
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月に一度の憂鬱な日がやってきた
別にどうってことないんだけど、何となく面倒くさくて
黒板消したり、プリント配ったり、放課後に残って日誌書かなきゃだし…
―――そう、今日は日直なのだ
二人でやることになってて、今回のパートナーは小雪ちゃん
「夏美さん!黒板消しときましたよ〜」
私の気分とは裏腹に、今日の小雪ちゃんは何故か嬉しそうだった
「小雪ちゃん、何かいいことでもあったの?」
「そりゃあもう!夏美さんと日直ができるなんて、宝くじが当たったようなもんですよ!」
「はは…そうでもないと思うけど…」
乾いた笑いを返すと、私は日誌に視線を落とした
一番上の行には今日の日付と天気(これ意味あんのかな…)、そして日直の名前を書く欄が二つ
――…日直かぁ
幸せそうな小雪ちゃんを見てたら、ふと考えてしまった
――サブロー先輩と日直ができたらいいのにな…
そしたら、この日を一週間前から楽しみにする自信がある
もちろんサブロー先輩とは学年が違うし、叶うことは絶対ないけど…
あぁ…ますます憂鬱になってきちゃったじゃない
何やってんだろ私…
適当に欄を埋めて、パタンと日誌を閉じる
「じゃあ、職員室に日誌出してくるわね」
「あっ!私も行きます!」