Jへのプレゼント

□ただいま
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出張だった赤羽は2日ぶりに帰って来た自宅前で立ち止まっていた。

急な遠方での手術のため疲れているので今すぐにでも愛しい新妻をこの腕に抱き締め、風呂に入りその後は満足するくらい攻め立てたい気分であるのだが。

何やら家の中から楽しげなと笑い声がし、女性特有の盛り上がりで騒がしい。

とりあえず静かに家に入りドアを閉めると奥のリビングのドアが開き、会いたかった女性がパタパタとスリッパを鳴らして向かって来た。


「お帰りなさい赤羽さんっ」


温かい笑顔でお帰りと言った##name_1##を、赤羽はギュッと抱き締め「クス、ただいま帰りましたよ」と耳元で囁いた。


##name_1##の香りと温度を感じ赤羽はじわじわと言い様のない感情が沸き上がるのを感じる。


「お仕事お疲れ様」


顔を上げた##name_1##の唇にゆっくりと自分の唇を重ねようとした赤羽を##name_1##がそっと止める。


「今、大学時代の友達が来てるからまた後で…」

離れようとする彼女を逃がさないとばかりにドアに押し付ける。


「今すぐ貴女が欲しい…」


早く、##name_1##を抱きたい気持ちが赤羽を一瞬にして欲望の塊とさせた――――















「##name_1##〜?旦那さん帰って来たの〜?」


遊びに来ていた友人の1人が玄関の方へ向かったが##name_1##の姿が見つからない。
変だなと思いリビングに戻ろうとした所、真後ろに背の高い男が立っていた。


「ひっ!?」


「失礼、驚かすつもりはなかったのですが…」


赤羽は優雅に微笑んで驚いている##name_1##の友人を見ていた。
彼女は赤羽の薄ら寒い雰囲気を感じているのか少しオドオドしたように話している。


「あ、あの…##name_1##は…」


「##name_1##さんは気分が悪くなっていたようでしたので寝室で休んでいますよ」


「そ、そうですか!ちょっと無理をさせちゃったみたいで…」


赤羽の無言の微笑みに彼女はもう帰りますっと慌ててもう1人の友人を引っ張って家を出て行った。
赤羽が帰って来るまで全く気分は悪そうでなく楽しそうに微笑んでいたはずの##name_1##を心配して後でメールをいれておこうと考えていた。











「さぁ##name_1##さん、ご友人は帰られたようですのでゆっくりと二人きりで、ね」


ベッドの上には両腕を上に両足を下に拘束され目隠しで不安になっている##name_1##が裸のまま寝かせられていた。



「##name_1##さん、愛していますよ」


赤羽は##name_1##の上に乗り、目隠しを取りながら甘くねっとりと絡み付くような口付けを施してやる。



「では、もう一度始めからやり直しです。"お帰りなさい蔵人"と」


「お帰りな、さい…蔵人さ、ん…」


「クス、良い子ですね…」



ただいま帰りましたよ##name_1##さん。









朝、ぐったりとして眠る##name_1##を抱いて風呂についていた赤羽は今日から明日にかけての休日をどうやって過ごそうかと考えていた。






END
 

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