幻想 −紡ぎ合い−
□天使か悪魔か
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「なあ、りか。」
休憩の声がかかり。
倒れこむように椅子に腰掛け、滝のように流れ落ちる汗をタオルでぬぐっていると、ドスンと隣に座ったちえさんが声をかけてきた。
「はい。なんですか。」
「聞きたいんやけど。」
「はい。」
「ひろみってさ。・・・・・・・・。やっぱり・・・・・・。ゆみこさんとなんかあるん・・・・・・?」
「・・・えっ・・・・。」
「ほら・・・。前なんか、舞台上でまで、手つないではけてたってめっちゃ噂になってたやん。」
「ああ、そうでしたね。」
「その後も、色々・・・。ほら、歌の番組とか出てるときも、めっちゃ仲良かったし・・・。」
「・・・・。でも、ゆみこさんとだけじゃなくって、ちかさんとも、キムさんとも仲がいいとおもいますけど・・。」
「ほんだら、あの二人ってそういう関係ちゃうの?」
なんて答えたら、いいんだろう。
とてつもなく勘違いしてるということを指摘したほうがいいのだろうか。
それとも、二人の関係を否定するだけにとどめたほうがいいのだろうか。
なんだか、あまり触れないほうがいいような気がして。
「たぶん・・・。違うと思いますけど・・・・。」
「そうなんや。」
隣で、ほっとしたようにため息をつくちえさんをみてやっぱり気になってしまう。
だいたいどうして、私に聞くのか。
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