夢想 −偲び合い−
□恋する100のお題
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01:恋に落ちたのは一瞬
初めて出会った瞬間、恋に落ちた。
一目ぼれとかではなく、落ちたのだ。
なにがどうなのか。
どこが他の人と違ったのかはわからないのだけれど、初めて目にした瞬間から、私は、あなたの虜になっていた。
組替えで雪組にきたひろみさんは、同期以外に話す人がいなかったみたいだから、近づくのは容易かった。
『今日はどこに行きますか?』
『これ、どうですか?』
『あの、振りもう一度見てもらってもいいですか?』
『この、タオル使ってください。』
とにかく、ありとあらゆる方法でひろみさんに近づき。
もう。
無我夢中で手に入れた。
同期にも、上級生にも驚かれたけれど。
テルが本気になるなんて珍しいねと言われたけれど。
そんな周囲の声なんて気にならないくらい夢中だった。
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