夢想 -過去拍手2-
□腕時計・・つづき
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『なんか、反響がすごいんだけど。』
「ね〜。たいしたことじゃないと思うんですけどね〜。」
『たいしたことだったみたい。ここで、うっとおしいくらい泣いてるヤツもいてるし。』
「あ〜、謝っておいてください。なんなら、あさこさんにもおそろいの時計プレゼントしましょうか?って言ってくださいよ。」
『え?やだ、あさこと私がおそろいになるじゃない。そんなの気持ち悪い。』
「気持ち悪いって・・・ひどいですね〜。」
『そんなことより、そっちは大丈夫なの?』
「私ですか?」
『そう、だって、こっちでこんなに反響があるんだから、ひろみの方も大変なんじゃないかな〜って思って』
「ああ、キムさんとかが、ニヤニヤしてましたね〜。絶対怒ってるよ〜って言ってましたし。ああ、づっくん、あ、彼女の同期ですけど、なんか、真っ青になってましたね〜。あとは、下級生たちがニヤニヤヒソヒソって感じかな〜。」
『水は?』
「ちかさんですが、別に普通でしたよ?」
『あいつは、相変わらず冷静だな〜。』
「ちかさんはそういう人ですからね。」
『で、本人からは連絡あったの?』
「・・・・・・・。それが、ないんですよね。」
『なんにも?』
「ええ。いつもメールとか電話とか離れてるときはくれてたのに、今回の公演は忙しいのか、まったくくれないんです。」
『そうなの?大丈夫?』
「怒ってるってことですかね?」
『いや、それは知らないけど・・・。ちゃんと連絡しなさいよ?あんたは、言葉がいつも足りないんだから。』
「・・・は〜い。」
『じゃあ、もう寝るわ。ここでぐじぐじ泣いてるヤツがうるさいし。』
「わかりました。宜しくお伝えください。おやすみなさい。」
『おやすみ〜。』
End ⇒ あとがき
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