幻想 −紡ぎ合い−

□親友の恋人
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今、目の前の現実が、現実なのかどうなのか。


なにがどうなって。


こうなったんだろう。


・・・・・。


いや。


わかっているのだ。


すべては私が原因。







飲み会があった。


珍しく酔ったひろみさんがいた。


送っていくことになった。


うん、ここまでは普通。


ひろみさんが酔うなんてめずらしいことなんだけれど。


酔った上級生を送り届けるなんてよくあることだから。


部屋まで送っていったら、飲みなおさない?と誘われた。


ひろみさんと私の関係で。


そこを拒否するわけがない。


いいですね〜。飲みなおしますか!明日は休演日だし。


ということになって。


部屋に上がりこみ。


つまみはもちろん、私が作る。


ソファーでだれーんとなりながら、ソフィーをいじってるひろみさんにとりあえず、勝手知りたるなんとかで、冷蔵庫からビールをとりだし手渡す。


手際よく、作ったつまみをテーブルに並べて、ソファーを背もたれにして二人仲良く乾杯し。


冷蔵庫が空になるくらい飲み明かした。


ひろみさんが最近、意識をなくすくらい飲むことがよくあるのは、私の同期のせい。


離れ離れになった寂しさを紛らわすために。


お酒の量が増えたのはきづいている。


でも、何もしてあげることが出来なくて。


唯一、こうして、お酒に付き合ってあげるくらいしか出来なくて。


涙を隠してけらけらと笑っているひろみさんを見ているとこっちが悲しくなるんだけれど。


私まで悲しくなっていたら、意味がないから。


折角ひろみさんが陽気に振舞っているんだから。


ちゃんと乗ってあげないと。


二人で、がんがん飲み続ける。









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