幻想 −紡ぎ合い−
□87期(華の期)
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「絶対ゆみこさんだと思う。」
「え?そうかな?私は、ちかさんだと思うんだけど。」
「いやいや。意外にキムさんだって怪しいよ?」
「それを言うなら、組替えしたテルさんが一番怪しかった。」
「確かに。二人でよく帰ってたし、ごはんもしょっちゅう一緒に行ってたって聞いた気がする。」
「う〜ん。私は同期のめおさんだと思ってた。」
「ああ、この間もバウ一人で見に行ってらっしゃったよね。」
「そうそう。花組を見に行くときは、大抵一人で行くでしょ?ひろみさんって。それってきっと何かあるんだと思ってたんだけど?」
「え?それは、ゆうひさんがいるからじゃないの?観劇の後大抵、ゆうひさんとご飯行ってるみたいだし。」
「そうなの?めおさん目当てじゃなかったんだ・・・。」
リフレッシュルームに用があって扉を開けたら。
入ってすぐの片隅で、87期がひそひそと何か話し込んでいた・・・・。
なんの話かと思ったら・・・。
私ですか?
それも、私の恋人の当てっこ?
どうして、こうも他人の恋路に興味を持つかな・・・。
これはちょっとお仕置きしなくっちゃ。
そう考えて、リフレッシュルームの奥で、こっちを見て微笑んでいる愛しい人に目でちょっと待ってて。と合図して。
そっと、3人の背後に立つ。
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