幻想 −馴れ合い−
□かわいい約束
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隣にいるひろみは真剣に台本を読んでいる。
今回も幸運なことにふたチームにわかれた雪組だけれど、私とひろみは同じチームで。
そのおかげで、クリスマスなどのイベントも一緒に過ごせるというわけで。
そりゃ、お仕事はあるけれど、同じ空間に一緒にいれるのはとてもうれしい。
隣で真剣に台本に向き合っていたひろみがおもむろに顔を上げたと思ったら。
突然、ぎゅっと抱きついてきた。
「どうしたの?」
ぽんぽんと抱きついてきたひろみの背中を撫でながら、やさしく声を掛ける。
「・・・。やっぱり・・・。」
「やっぱり?」
「私もゆみこさんにいらないって言われたら、死んじゃうかも・・・・・・。」
「な?なに?急に?」
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