夢想 −過去拍手−
□歪んだ思い
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「ひろみさ。ちょっとだめだと思うよ。もてあそんだら。」
いきなり後ろから呟くような声が聞こえて、びっくりして振り向いたら、ため息をついているキムさんがいた。
「失礼ですね。キムさん。なんですか。もてあそぶって。」
何のことを言っているのか分かっていながら、あえて、にこやかにほほ笑み、体ごと振り返る。
「今日は?誰?」
「え〜と。コマですかね。」
「・・・。わかってんじゃない。」
「なんのことですか?今日は、コマとご飯に行くだけですよ。キムさんも行きますか?」
わざと可愛らしく尋ねてみる。
誘いに乗るとはもちろん思っていない。
「行かないし。」
「残念だな〜。」
「昨日は、きんぐでしょ。で、確かその前はテルだっけ?せしるだっけ?とにかく、いいかげんにしなよ。」
「じゃあ、キムさんが付き合ってくれますか?・・・・ご飯に。」
「・・・・・。」
「無理でしょ?どうせ今日もデートでしょ?だったらほっておいてくださいよ。別に何かしてるわけじゃないんですから。ご飯に行ってるだけですよ。」
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