幻想 −馴れ合い−
□怒りの矛先
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ひろみさんの語った話は、私を唖然とさせるものだった。
というのも。
今回ひろみさんとカンパニーが別れてしまって。
私は、すごく淋しかったんだけれど。
ひろみさんに、頑張ってね。って言ってもらっていたから、頑張っていた。
一生懸命キムさんを支えて。
しっかりと下級生の面倒もみて。
特に、色々と相談してくる下級生がいて、それに対しても親身になっていた。
それを勘違いしたその下級生が、ひろみさんに。
よりによってひろみさん本人に。
『テルさんと別れてください。テルさんには、私のほうが合うと思うんです。テルさんも私のことを大切に思ってくれてるはずです。』
と、言いに来たらしい。
もちろん、ひろみさんは、一蹴したらしいんだけれど。
その下級生にはそれで終わっても。
私に対しての怒りは収まらなかったらしい。
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