短編

□空、青々
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「山野君」



仰向けのまま首を捻って彼を見る


てっきり土方さんあたりに呼んでこいと頼まれたのかと思ったのだが、

右側の脇に抱えている沢山の巻物を見るとどうやら仕事の最中ここを通りかかっただけのようだ


彼の肩越しに見える青空と同じ色をした大きな瞳が上から私を見ている



いつもなら身長差で小柄な彼は私を見上げる形になるのでなんだかこの状況は新鮮だった



「そんな薄い格好で寝そべってあると風邪引きますよ」


母親のような台詞なのに八十八が言っても違和感の無さに微笑ましく感じる






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