短編

□この先、行き止まり
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───…





…真っ暗闇や


血の臭いがしおる、
怠いし眩暈も起こる、
それに身体中が軋む


痛いな。


突き刺すような痛みと、中から侵食するような痛みが重なって脳に伝ってくる痛みは尋常やない


泣き叫びそうや


しかし、自分の唇から出てきたのは短く息を切るような音

肺に風穴が開いた気分やな


涙さえも出ん



一体、ここはどこやねん


頭のなかに取り付く怠さを軽く振り払って左、右と辺りを見回すが視界は変わらず闇に包まれたまま


そしてやっと気が付いた



血塗れやん、



自分。



宙ぶらりんだった手をゆったりと上にあげると必要以上の血がボタボタと落ちていく

どうやら痛みの原因はこれらしい



ああ……なんだか寒なってきた


怠いというより、眠い



しっかし、何故自分はここにおる?


洒落にならんて


まだやる事ぎょうさんあったはずやのになぁ……?


なんやったかな?



……む…烝っ───…──烝…!



あ、


うん、そか。
此処が何処だかわかったわ。




すまんなぁ……?

もう、


ぉ……い、頑張れ───まだお前は……





ソッチには戻れへんのや。





この先、行き止まり

冷たく清らかな水の中で眠ろう






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烝が三途の川を渡る直前
我が家のススムンの口調はな、エセなんやで旦那←


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