短編

□空、青々
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青空に浮かぶ白い雲は徐々に形を変えながら緩やかな風にあらがう事なく流されて動く


そんな空模様を冷ややかな廊下に寝そべりながらもう長い時間何もせずに私は眺めていた




──暇だ。


これで何度目か、答えも意味も無い言葉を繰り返し紡ぐ


すると、誰もいないはずの隣から返事が返ってきた



「じゃあ仕事しましょうよ沖田先生」


フッと大空を遮るように視界に黒い影が落ちる


逆光の所為で顔が余り見えないのだが声とその背格好だけで誰かは確認出来た









空、青々










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