□4_02
1ページ/1ページ







 月上旬にある文化祭の準備で夏休みだと言うのにわざわざ学校に来ている。
部活でなら全く構わないのだが、夏休みが終わる5日前に学校に来なければならない事が腹立たしくて仕方がない。どうせあと少しで嫌でも学校に来なければいけないのに、文化祭の準備が間に合わないかもしれないと言うもしもシリーズで集められた俺はとてつもなく虫の居所が悪い!


「ほら高瀬さっさと看板作ってよ〜?」
「エースの手が怪我したら困るので、将来立派な日曜大工のパパになりそうな霧島、お前指名するからやれ。」
「そうやってさっきから高瀬なんもしてねえだろ!」
「やってますー一生懸命割り箸鉄砲作ってますー。」


 横でぴーぴー喚くクラスメートをほっといて熱心に割り箸鉄砲を作る俺は偉いと思う。本来ならこれすら投げ捨てて、さっさと白球を捕手目掛けて投げたいと疼く右腕に従いたいところだが、4組の俺を8組の毅彦が監視しているためそれすら叶わない。…まあ毅彦も野球がしたくてイラついているだろうから毅彦に免じて我慢してやる。



四番、サンバを踊れ



「準太…迎えに来たのに何やってんだ。」
「げ、毅彦。いやー…、息抜きがてらに王様ゲーム、みたいな?」


 割り箸鉄砲を作り終え、余った割り箸に数字をふり仕事に厭きてきたっぽいクラスの男子を集めて息抜きがてらに王様ゲームをやっていたのが毅彦に見られた。王様の命令で四番の俺はマツケンサンバを熱唱しながら踊っていたのだが、これは非常にヤバい…。表情に出ていないが、これはかなり怒ってる感じ?


「昨日は確かサッカー部が練習試合してたよな?きっとグランド荒れてるだろうな準太。クラスの方が終わったら直ぐに着替えてタイヤ引きな。ちなみに雑巾がけの方な?」
(無茶苦茶怒っていらっしゃるー?!)





‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
無表情な顔の裏に修羅を見た


09,08,27



[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ