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 に立つ相棒に目で合図を送ると右手に掴んだコインを弾く。固く冷たい鋼鉄のボディに、ずっしりと黒く重い塊を両手に掴むとしっとりと汗が滲んでいるのが分かる。ゴクリと唾を飲み込むと視界の隅に黒い影が飛び込んだ。


「裕史、2時の方向に1人確認。人質が居る可能性大」
「了解。援護頼む」


 体勢を低くして一呼吸入れると、一気に駆け出した裕史を追いかけるように走り出す。撃ち合いになった現場の最前線で倒れる人質を確保すると、一時現場を離れる。
 人質を後衛に預け握った塊に弾を積めるともう一度と最前線へと戻る。


「圭輔、人質の確保は?」
「完了。後は相手の捕獲とブツの破壊を遂行するだけ」


 慎重にかつ迅速に任務を遂行し、最後の確認を取り合うと散り散りに別れ目的の侵入口へ向かう。

 38口径小型回転式から89式小銃に変え、スコープで標的に標準を合わせると躊躇せず引金を引く。すると、重い音を立てて標的はその場に倒れ伏した。


「裕史、其処から左に50歩の後、前方に10歩行った先にブツを確認」



目だ!目を狙え!!



「何やってんだよ」
「あっ、慎吾じゃん。1人で何やってんの。つかその持ってるの何」
「ブツ撃破あああああ!あっ、慎吾じゃん。1人で何やってんの。ってうわっ何それ」
「お前らゲーセンで感情移入し過ぎだし、台詞カブるとか打合せしてたの?無駄にシンクロしないで?シンクロ率120%とかしなくて良いから」





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遊びは全力で取り組むものです。


09,09,23



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