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□event
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校も終業式を迎え、通常よりは遅く起きる事が出来るものの、授業がないぶん半日部活が続く冬休み。

学生の気持ちを知ってか知らずか行事で休みになるというのはほぼ無く、今日も今日とて例外無く部活の日々。



「監督ー!監督からは何か俺達にプレゼント無いんすか〜?」
「そうっすよ!折角のクリスマスにまで部活なんてやるんだから何かくださいよー!」
「昨日渡しただろ。成績表と言う名のサプライズプレゼントを」
「プレゼントと言う名の死刑判決通知っすよ!」
「または地獄への通行権っす!」



毎年行われるやり取りにうんざりしてきた監督に青筋が浮かび上がり始めた頃。まだまだ言い足りかの様に文句を言い続ける部員達。



「うるせーこのタコ共!こちとらテスト作成に配点、成績表って毎年学期末はてんてこ舞いなんだから労れ!お年玉を少しずつ出し合って俺を温泉に連れてくだけの愛情は無いのか!」
「それだけの愛情があったら今頃貯金箱は金持ちっすよー!」



そうだそうだとどんどん盛り上がっていく部員。それに乗じて常日頃からの鬱憤も晴らすかのように関係の無いことまで言い出し始めた。



「そんなこと言うから娘さんに嫌われるんすよー!」
「オヤジ臭いって言われるんすよー!」
「パパの服と一緒に洗わないでって言われるんすよー!」



監督一人に対しての何十人と言う部員からの一斉攻撃に流石の監督も反撃の言葉も出ない。しかも、ほぼ図星なので反論もできずぐうの言葉も出ないでいた。



クリスマスにプレゼント貰った奴らは 正月にお年玉貰う権利はありません。



「娘が反抗期なのは知ってるけどよーあそこまでボロクソ言わなくても良いよな〜…ヒック」
「…そうっすね」
「分かってんじゃねえか呂佳あ…それによー、」
(凹むたびに呼び出される俺の身にもなって欲しいもんだ)





‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
偶に一斉攻撃する部員に普通に凹む監督(…に絡まれる呂佳さん)



09,01,02


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