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□Challenge!
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各部活動に、各一つずつ与えられた部室。

その部室にあるロッカーは、1年生は使えず着替えは教室で済ませ、荷物だけ部室の床に放置、2年生になって、やっと2人に一つ使う事が出来るが、着替えは教室で2人分の荷物をギリギリ入れる状態。

そして、最上級生になり初めて各個人で使う事が許され、着替えも部室で出来る。



「俺の靴下知らないー?」
「山ちゃんの今日の靴下は知らないけど、昨日の靴下はあるよ」
「それ穴空いちゃったからいらな〜い。前ちん捨てといて!」



しかし、3年生ともなるとロッカー並びに部室が私物と化す。

ロッカーを開けたら教科書、体育館履き、はたまた漫画にゲームなども入っている始末。

まだ、それらは自分のロッカー内の話なので許せる範囲内だが、他人のロッカーにまで侵入する者も居る。



「準太、今日化学だったろ」
「…確か。あざーっす」



松永の手から高瀬の教科書が渡された。

その後も、河合から家庭科を渡されると、きっと、あの狭いロッカーに畳まずに突っ込まれたのだろうYシャツをもたもたと羽織り着替えている。



「圭輔!変わりの靴下は前ちんの所に入れてたでしょ!準太!手前の分は、手前のロッカーに入れろって何時も言ってるでろ!」




今まで我慢してきたが、そろそろ堪忍袋の緒が切れてしまった島崎は、ダムが決壊したかのように捲し立てる。



「前ちん達も甘すぎるんだよ!何で気が付いたらロッカーの大半が圭輔か準太の物なの!あいつらは何ですか寄生虫ですか?つかそこの2匹いいいいい言ってる側から人に迷惑掛けんなああああああ」



一気に言われたと思った瞬間、山ノ井と高瀬はまた他の3年の者に私物を入れるよう頼んでいた。





よし、今日こそ怒ろう



「この間も部室の汚さについて怒ってたよね」
「前ちん…言ってやるな。あいつら2人の愚痴を一番に聞いてるのは和だ」
「最後には慎吾泣いく程迷惑受けてるみたいだぞ」

「…慎吾さんはお母さんですか」

「毅彦…お前」






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