薄桜鬼T

□ss
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(shortlong‖ss‖clap)


下にいくほど古いです。




「初キスって、本当にレモン味なのかな。」
「え、キ、キキキキ、キス?」
突然の千鶴の言葉に動揺する平助。
付き合い始めて2週間、そろそろそういう時期かなとは思っていたが。
そう言葉に出されるとまだ無理な気がしてきた平助だった。
真っ赤になる平助を横目に、千鶴は小さくため息をついた。
(キスは当分先の話になりそう・・・。)


平助と千鶴



*


斎藤はある日、花を千鶴に渡した。
ははこぐさ。花言葉は、「無言の愛」。
例え口に出さなくても、貴方のことを深く愛している。
斎藤はそう伝えたかったのだろう。
千鶴はふわりと優しく笑い、それを受け取った。
そしてありがとう、と斎藤の耳元で囁いた。
(貴方の愛、確かに受け取りました。)


斎藤と千鶴



*


土方さん、と呼ぶとゆっくり貴方は振り向いた。
今まで見たことないくらい魅力的な笑顔で。
「・・・・・・・・・・っ」
私は一瞬呼吸することを忘れた。
世界がまるで一回転したかのような衝動を受けた。
不意打ち、だった。
一瞬で私の心は持っていかれた。
「千鶴?顔が赤いが熱でもあるんじゃねぇか?」
そして土方さんは私に近づき額に手を当てた。
距離の近さに私は余計に顔が熱くなった。
「だ、だだ大丈夫です!で、では失礼します!」
「あ、ああ。」
私は部屋に向かって走り出した。
(ああ、もう・・・っ。絶対変に思われた・・・。)


土方と千鶴



*


「斎藤さん、眠いんですか?」
斎藤と千鶴は一緒に勉強をしていた。
千鶴は、斎藤が先ほどから目を擦っていることに気づき、声を掛ける。
しかし限界がきているようで、ああとかうう、とか微妙な返事だ。
少し休憩しますか?と聞くと、いや、いい。とそこはしっかり返事をする。
だが数分経つと、夢の世界への扉を開けそうになっている。
「斎藤さん・・・やっぱり休憩しましょうか。」
「いや・・・、大丈夫だ。今度は、し、っかり・・・や・・・る。」
返事をしている時にどんどんと夢の世界へおちていき、眠りについた。
千鶴はそっと斎藤を横にしてやり、自分の膝に頭を乗せた。
優しく髪を撫でて、千鶴もゆっくりと眠りにつくのだった。
(深い眠りにつくとそう簡単には起きられない。)


斎藤と千鶴

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